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そう、思っていた。
君に出会うまでは。
――今？
どうだろうな。
正直なところ、自分でもよくわからない。
――ああ、でも、ひとつだけ。
俺は、君の作る国を見てみたい。
そして、出来るならば、君と共にずっと国を見守っていきたい。
……いや、その、特別な意味があるわけでは、……。
……困ったな。
君にそういう顔をされると、俺はどうすればいいかわからなくなってしまう。
……いつものように笑っていてくれないか。
君は、笑顔が似合うひとだから。
――――――――――――――――――
無自覚口説き忍人さん。
おしちひいいなぁ……。
君は今、何をしているんだろうか。
手を伸ばせば届く距離にいた君が、ひどく遠い。
声は聞こえるのに、近くにその姿がない。
それが不安で、仕方がない。
『――どうしたの？』
不意に、彼女が問いかけてきた。
しばらくの間、黙ってしまっていたらしい。
「あ、いや……すまない」
慌てて謝れば、くすくすと笑う声が聞こえてきた。
寂しかったんでしょ、という指摘を、肯定する。
「……会いたいな、君に」
『大丈夫。夏休みになったらすぐにとんでっちゃうから』
自信満々に宣言する彼女が可愛らしくて、思わず頬が緩む。
そうだな、と返せば、元気な返事が鼓膜をくすぐった。
――すぐに会える。
君が言うから、本当にそうなるように思えてくる。
心を支配していた愁いも、どこかにいってしまった。
――すぐに会える。
君が、そう信じているのなら。
きっとその願いは、叶うのかもしれない――。
――――――――――――
月森留学後の月日。
月森は、ふとしたときに、日野ちゃんの言葉に支えられてればいいと思う。
ちなみにBGMは『WITHOUT END』でした。
誰よりも真っ直ぐに
きみのところへ飛んでいくから
さみしくなったら、きみの居場所を教えてよ
いつだって
何をしていたって
きみのところへ駆けつけるから
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火原には『駆けていく』イメージがあります。
『PRECIOUS』とかはまんまこんな感じな気が。
新曲のタイトルも『KEEP ON DASHING』ですしねー。
お前達には分かってしまう。
態度から。声の温度から。雰囲気から。
こっちはそれなりに必死になって隠してるっていうのに。
……まったく、自分が馬鹿らしくなってくるじゃないか。
偽りの言葉の裏を（どうして分かるのか知らないが）汲んでくれる。
この仮面を外しても（その差をものともせず）変わらずに接してくれる。
予想外の（そして予想以上の）反応を返してくれる。
こんな俺と付き合っても、利益も何もないのに。
お前達は、当たり前のように傍に居てくれるから。
……だから。
ずっとここに居たいと思ってしまうんだ。
信じてみたいと思ってしまうんだ。
この先に、明るい未来がある、と。
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2連鎖ルート黒様。
3B+日野ちゃんは3人で幸せにしてあげたい。
どっちとくっつくにしても、3人で友人同士として付き合っていくにしても。
これからもずっとそうだって。
でも、それだけじゃ駄目なのかな。
……駄目、なのかな、おれ。
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悩める火原とそれを見て心配する柚木が書きたいです。