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ネタ記録帳。オリジでも二次でも何でも。
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リンドウさん話。ネタバレ盛大に含むので以下隔離。

「――これも一族の運命、全ては神子のためだ」
話の最後にそうやって付け加えると、目の前の男は何か言いたげな視線をこちらに向けた。
(拒否も保留もできない内容なら、伝えた後すぐに去ってしまえばいいのに)
無駄なことは嫌いだ。面倒なことも。
それを知らないわけではないだろうに、この歳の離れた兄は、ことあるごとにこうしてよく分からない行動をする。
――いや、理由が分からないわけではない。意図するものが、何となくでもくみ取れてしまう。
だが、ことあるごとに聞かされて、今更確認されずとも承知していることなのに、どうしていちいち付け加えるのだろうか。
(言い聞かせないと不安なのかな。わかってるって何度も言ってるのにね)
それ程に信用されていないということか。自業自得と言えなくもないが、今までの行動を評価されていないようで面白くない。
ゆっくりと息をつく。ひと言言い返してやりたくなった。
「毎度毎度、兄上は口を開けばそればかりだ。そんなに僕が心配なら、見張りでもなんでもつければいいのに」
「斉基!」
鋭い叱責を含んだ声が返ってくる。予想通り。
「――冗談ですよ。依頼はちゃんとこなすから、安心してください。一族としてしか生きられないことくらい、誰よりもわかってるから」
できるだけ軽く、いつも通りの声で言ってから、兄に背を向けて部屋を出る。次いで言葉が飛んでくるかとも思ったが、それはなかった。

(――わかってるさ)
陰陽師としての力を手に入れてからも、ついて回るのは「星の一族」という肩書き。
一族としての力がどんなに弱くとも、逃れることのできない血の鎖。
(全てはさだめのままに。流されていけば、傷つくこともないと分かっているはずなのにね)
そのはずなのに、時折心の奥底で広がるもやのようなものは何だろう。
その正体を探ろうとして――ゆっくりと首を振る。
(――馬鹿馬鹿しい。そんなもの、知ったって無意味だ)
何を思ったとしても、何が起こったとしても、全ては定められた命運のままに動いていく。
どれだけ人の子が足掻こうと、その流れは変えられない。

思考を打ち切りながら、軒下へと足を進める。
季節はずれの風花が、空を舞って落ちていった。

――――――――――

そんな星の一族、二条家の会話。
お兄さんの心配を微妙にズレたまま受け取ってるすれ違い兄弟。
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